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薬剤師塚本麻美がすすめるアロマ・ハーブの情報その他
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さっそく先週の続きです。

カンの良い皆様なら結末は何となくお分かりになりそうですが・・・。

前回の材料を手順どおりに混ぜ、最後に小さじ1のお水を足すと
"シュワッ"という音と共に しっとりとバスフィズが混ざりました。
これを3等分し、ラップに包んで丸く成型。固まる までしばし待ちます。

すっかり「出来た、出来た」「簡単だし自分の好きな香りのものが出来るのはいいね」
なんて 盛り上がりっていた時のこと。
ラップに包んだハズなのに、1つのバスフィズのラップが破れて
精油の香りが部屋中に広がりました。
「強く包みすぎて破れたんじゃない?もっと優しく包 まないと」
そんな事を言って笑っていた時、更に香りが強くなりました。
見ると2個目が破裂。 そして3個目も・・・そしてそれぞれのバスフィズは固まるどころか、
デロデロに溶けてしまっ ていました。

「何がいけなかったのか」
実は1回目、分量を間違ったことが判明しました(笑)
原因はこれに違いない、そう思って再度挑戦。
また、材料を手順どおりに混ぜ、最後に小さじ1 のお水を足しました。
"シュワッ"という音と共にしっとりとバスフィズが混ざり・・・???

今回は、念のため爆発してもいいように精油も入れず、
3つにも分けず大きいままラップに包ん でしばし待ちました。
結果はやはり同じでした。ラップが破裂。
一体何故?!これは"バスフィズ" ではなくまさに"バスボム"(笑)

まず、それぞれの材料の役割を考えてみることにしました。
バスボム、もとい、バスフィズは炭 酸ガスを発生させることに意義があるわけです。

3 NaHCO3 + HOOC-C(OH)(CH2COOH)2 → NaOOC-C(OH)(CH2COONa)2 + 3 H2O + 3 CO2 ↑

クエン酸は、炭酸水素ナトリウムから炭酸ガスを発生させるための物質ですので、
他に有機酸 (バブではフマル酸を使用)を使っても大丈夫です。
炭酸ガスは血行を促進すると言われてい ます。
上記の反応式はイオン中でないと起こらないため、
水溶液中という条件が必要になって きます。粉同士混ぜても反応しないわけです。

バブもお風呂の中に入れると炭酸ガスを沢山発生させますよね。
でも入れる前は、パッケージ を開けても静かにしています。
そこに水が介在して初めて成り立つわけです。

じゃあ、作るときに入れる水は一体・・・?"シュワッ"というのは
間違いなく水を加えたことにより、 炭酸ガスが発生した証拠です。

水はどうして入れないといけないのか?
単純な理由でした。粉同士では結合しないからです。
かといって、一度に一箇所に水を加えると一気に炭酸ガスが発生してしまうんです。
反応しない 程度の水分の介在で(コーンスターチが結合を強くしている)
結合させないといけないわけです ね。
霧吹きなどで少しずつ全体に湿らせて結合させるのがベストです。

その後、うちのスタッフさんは、ドライハーブをいれてアレンジし、
見た目も綺麗なものを作って いました。
(※ハーブによっては重層のアルカリによって
ハーブの色が汚く変色することがありますので注意!)

湯船に入れるとハーブが散らばって、
回収が大変だから使うときにはガーゼなどでく るんで使った方がいいでしょう。
是非一度お試しください。

それから、これについて調べている間に、
同じ炭酸水素ナトリウムとクエン酸でジンジャーエール が出来るということを知りました。
昔、駄菓子屋さんで粉を混ぜるとコーラの泡が発生するという 画期的(?)な
飲み物が売っていましたが、今思えばこの原理だったんだ、と初めて知りました。

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プロフィール
HN:
塚本麻美
性別:
女性
職業:
薬剤師
趣味:
アロマ、旅行、読書
自己紹介:
1995年東邦大学薬学部薬学科卒業後、
東邦大学医学部付属大橋病院薬剤部に勤務。
2001年アポプラスステーション(株)に入社。
福島県福島市内のうさぎ薬局で調剤に従事する傍ら、
ハーブやアロマテラピーと健康についての講習会を
一般や薬剤師に向けて多数企画開催。
その後癌クリニック勤務を経て、
現在保険薬局に管理薬剤師として勤務。

オルタナティブアカデミー認定ハーバルセラピスト。
日本アロマ環境協会認定インストラクター。
オーラソーマ式カラーセラピスト。
MSAメディカルサプリメントアドバイザー。

NHK「生活ほっとモーニング」他、TBS「ジャスト」、東海テレビ、NHK福島など出演。安心素材でナチュラル生活(青春出版社)の監修、「安心」「ゆほびか」「爽快」「しゃきっと」「重曹が効く」「PHP」「ドラッグストアレポート」などへ記事掲載。現在PharmaNext(じほう)にて「ハーブ事典」連載中。
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